『エマージング』1巻(外薗昌也/講談社/ISBN:4063289818)

エマージング(1) (モーニング KC)
ある日、新宿で群集が見守る中、山田というサラリーマンが口や目などから大量の血を吐き出し、謎の死を遂げる。2人の若き医師・小野寺と関口は、彼の死因がエボラ出血熱のようなウイルス性の感染症ではないかと推測。血液標本を持って国立伝染病研究所へと向かうが……。
という訳で、「モーニング」で連載中の外薗昌也の最新作が早くも単行本化。大量の血を吐くという男の死に方や、その近くにいて血を浴びた女性も同じ病気に感染するという流れが、あの『犬神』そっくり。ってことは外薗昌也のことだし、今度は若い医師2人が神様と対峙したりするのかなぁと、読みながら今後の展開を予想したりもしましたが、ラストを見るとそうでもないようで、医療システムの不備や危機管理を問う、むしろ社会派な作品になりそうな予感。相変わらず描写のひとつひとつがリアリティありまくりで、かなり恐いですが、読み応えたっぷり。オススメです。
ちなみに最後に出てきた「倉田製薬」という会社、『犬神』にも出てきてましたな。もちろん全く同じ会社なのかは分かりませんが。